お悩み相談Q&A 入学したばかりの子どもが落ち着かず、付き添いを言われているのですが (会報2026年5&6月号)
東京都・運営委員片桐健司
〈相談〉この春、小学校に入学しました。子どもは落ち着かず、なかなか席に座っていられなくて、学校から親に付き添っ
てほしいと言われました。付き添っていいものでしょうか。
〈お答え〉保護者に付き添いをさせることは基本的にあってはいけないことです。教員は大変だから協力をしてほしい、な
どとあたかも協力をしないといけないような言い方を学校はしてくるかもしれませんが、少なくとも、指導時間中の子どもとの対応は学校の仕事なのですから、学校がしなくてはいけません。
この4月に、全国連の相談窓口に学校に入ったら、という同じような相談が何件かきました。入学したばかりの子どもは、落ち着かないのが普通です。時間がたつにつれて少しずつ学校生活に慣れていくのです。先生は、そういう子どもと向き合って、教室を飛び出していく子どもを追いかけたりしながら、少しずつ子どもとの関係を作っていかなければなりません。それは先生、学校の仕事です。学校が親に付き添いを頼むのは、困っていることもあるかもしれませんが、ここに来るべき子ではないのにその子が来ている、そういう親には負担をかけさせればよいという思いがどこかにあるような気がします。普通の子は学校で見ます。障害児は親が見ればよい、という考え方です。これは障害による差別です。付き添いは、はっきり断るのがいちばん良いと思います。本来してはいけないことを学校は要求しているわけですから、こちらがしっかりと主張れば、それ以上は言えないはずです。
子どもにしてみれば、入学したばかり、初めてのところで落ち着けないというのは、当たり前のことです。私の教員経験から言えば、子どもは必ず落ち着いていきます。個人差はありますが、早ければ1か月、あるいは1学期……、長くて1年。長い目で子どもを見つめてあげてください。焦ることはありません。しばらくの対応で慣れていきます。手がかかる子こそ学校が丁寧に指導する、それが先生方の仕事なのです。教員自身がその子との信頼関係をつくっていくことです。それによって子どもも安心でき、落ち着いていきます。その努力をしないで親にやらせればよいというのは間違いです。
毎年している全国連と文科省との話し合いで、親に付き添わせるのは問題ではないかと指摘したときは、「それは親が承
諾した場合だ」と文科省は言っていました。つまり、文科省も原則親が付き添うことはあってはいけないとわかっている
のです。子どもの学校生活は、学校が指導するのは当然なのですか……。

