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『DVD 養護学校はあかんねん!』
定価2000円(税込)
日本の共生共学(インクルーシブ教育)運動の原点はこにある!
「養護学校はあかんね!」は、1979年の養護学校義務化の年の1月、文部省前に義務化を阻止しようと集まった障害者当事者を中心とする人たちの6日間の記録映画です。
35年前、彼らはすでに「差別の社会的障壁」と「インクルーシブ教育の必要性」を訴えています。この運動があったからこそ今があるのだと、熱いものがこみ上げてきます。しかし、35年たっても変わらない子どもたちを差別・選別する現実も突きつけられます。さらに、今の私たちにこれだけのエネルギーがあるのだろうかとも思います。
日本が、国連の「障害者権利条約」を採択した今年、1本しか残っていない16ミリフィルムが、日本語字幕と音声ガイド付きのバリアーフリー版でDVDとして復活しました。 内容を更に深く理解していただくため、採録シナリオと製作関係者からのメッセージが入っている資料集付きです。一人でも多くの方にこの映画を視ていただき、新たなエネルギーにしていきたいです。そして、「障害者権利条約」が本当に活きる社会を創っていきましょう。
2014年10月吉日
このDVDをご覧になりたい方は、全国連絡会事務局までお問い合わせ下さい。
また、こんな本があるので是非紹介したいという方は、編集委員会までご相談下さい。
『普通学級で障害児と共に生きる』
発行 千書房
定価1600円+税 定価1,600 円+税 発行 千書房
障害があってもやっぱり普通学級がいい
30年前に卒業した一人の男性が、ひょっこり私の学校に訪ねてきた。懐かしく、短い時間だったがいろいろ話した。仕事を一生懸命やってきてゆっくり考えることもなかったが、いざ子どもができてこの子をどう育てようかと思ったとき、障害のあるN君を思い出した。
「N君がいたことで、そういった子と出会えたことは、ぼくにとっても大きなことだったと思う。」訪ねてきた彼は、明るい笑顔で、しかし真剣に私に向かって自分の生き方がこれで良いのかを問いかける。障害があっても、やっぱり普通学級がいいと思わされたひとときだった。
この本をお読みになりたい方は、全国連絡会事務局までお問い合わせ下さい。
また、こんな本があるので是非紹介したいという方は、編集委員会までご相談下さい。
「新版『障害児と学校』にかかわる法令集」
発行 千書房
定価1600円+税
えっ、それでも分けたいの?! 子どもは子どもの中で育つ、でしょ!
2014年の障害者権利条約が批准前後に、日本の障害者についての法制度は大きく変わりました。中でも画期的なことは、共学を柱とするインクルーシブ教育が障害者権利条約に明記され、新障害者基本法も共学をまず第一にすえて、その推進を政府・行政に義務づけていることです。
しかし、法令だけでは状況は変わりませんし、また不十分な法令もあります。全国連ではこれらの法令の主なものと関連する法令を一冊にまとめ、解説をつけました。 これらを批判的に活用し、社会のあり方を変えていくのは私達の大切な仕事です。
この本をお読みになりたい方は、全国連絡会事務局までお問い合わせ下さい。
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「障害があるからこそ普通学級がいい」
発行 千書房
定価1600円+税
「障害」児と出会ったことで、教育観を変えられた一教員の実践記録。普通学級の中で、「障害」児や「問題」児とどうかかわってきたか、「障害」児のいる学級での授業のあり方、周りの子とのかかわり、行事、介助員、通知表のことなど、どこでも問題になりそうなことについて、著者が悩みつつ、どう考え、とりくんできたかが具体的に書かれている。また、不登校、「発達障害」など子どもとの出会いにも触れている。「障害」児をかかえて、学校をどうしようかと悩んでいる保護者の方にはもちろん、現場の先生の皆さんにもぜひ読んでいただきたい1冊である。
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「障害児が学校へはいるとき 新版」
発行 千書房
定価1600円+税
どんな子どもも一緒に学ぶ学校が、
誰もが住みやすい社会の基礎になる
この世界的な潮流に対し、今なお分離別学が主流の日本。「みんなと一緒に学びたい」という障害児の当たり前の願いがかなえられるには、どうしたらいいのでしょうか。
そんな問いに答えるのがこの本です。願いを果たした子どもたちの経験談も、Q&Aも、きっと役に立ち、元気づけられるにちがいありません。
(山田真:小児科医)
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障害者権利条約 ~分かりやすい全訳でフル活用
翻訳/青海恵子 講演/大谷恭子
障害児を普通学校へ・全国連絡会編
発行 千書房 定価1200円+税
2006年12月13日国連総会で採択された障害者権利条約は、障害者のインクルージョンとアクセスを確保し、インクルーシヴ社会をつくるための画期的な条約です。この条約の青海さんの翻訳と、大谷恭子さんの全国連絡会における3月5日の講演「インクルージョンにおける合理的配慮義務とは」を、一冊のブックレットにいたしました。大谷さんの講演は、合理的配慮をキー概念にしたもので条約の解説にもなっています。また、この条約のもっとも大きな特徴は、「合理的配慮の否定」=何もしないことが差別になるということを規定していることです。
この条約を批准するには日本語に翻訳しなければなりません。郵政民営化だけを争点として国会の3分の2を握り、教育基本法改悪をはじめ次々に大きな問題のある法律を人々に押しつける自民党政府には、難しい翻訳であるのは明らかです。そこで自前のわかりやすい翻訳に青海恵子さんが取り組んだのです。やがて政府訳が示されるでしょうが、ぜひ見比べてチェックして、この条約をしっかり活用いたしましょう。
なお、視覚障害のある方には、テキストファイルを入れたCDを用意いたしています。
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『志麻ノート』小学一~二年編
B5版、白黒48p
500円
普通学級へ通う障害児の介助のありかたについて改めて考えされられる内容でした。親でもない、教員でもない介助者としての大人たちとの係わり合いが周りの児童にとっても、学校生活に新しい可能性をもたらすものなのかもしれません。地域社会が失われつつある今、学校だけが子ども達にとっての社会性を育む場所になりつつあり、ここに教員以外の大人たちもかかわっていくことがある意味では社会的な責任ともなっていくのかも。強制から始まった付添い介助であっても係った大人たちも含めて何かが得られた貴重な体験になったようです。改めて学校への大人たちの係わり合いについて考えさせれた記録集です。
問合せ先:アンパンネット中田はる
KGH13013@nifty.com
『志麻ノート』小学五~六年編
アンパンネットの会・編
B5版、白黒52p
2006年9月10日発行 一部500円
発達障害という「障害」をもつ女の子しまちゃんが、公立小学校に入学した。彼女の学校生活を支えるため、家族と地域の人たちでボランティアの介助者グループ「アンパンネット」を結成。とまどい、楽しみ、悩み、笑い、志麻ちゃんを通じて普通の大人たちによる試行錯誤の学校生活、クラスの仲間や先生との前向きな関係……温かいまなざしと、地域の未来を感じさせる貴重な体験記録。前2冊に続く五~六年編が完成。
《目次》
地域で生きるということ/アンパンネットのあゆみ/志麻といっしょに学校生活記/登校から下校までの介助時間の記録/アンパンネットの介助者として/アンパンネットの介助者として、私はどのように「小学校」を卒業したか/子どもグループインタビュー/特殊教育からインクルージョンへの道/アンパンネットのイベント/しまちゃん中学校へ行く
お問い合わせ:アンパンネットの会(中田) KGH13013@nifty.com
郵便振替口座:00140-4-579696
口座名義:アンパンネットの会
送料:1部180円、2部240円、4部まで310円、5部以上340円、10部以上380円
この本をお読みになりたい方は、全国連絡会事務局までお問い合わせ下さい。
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能力主義と教育基本法「改正」
非才、無才そして障害者の立場から考える
北村小夜著 現代書館発行
四六版上製 232頁
2200円+税
世話人の北村さんが、新しい本を出されました。非才、無才、そして障害者の立場から教育基本法、能力主義について考え、共に学び合う社会をめざす本です。今、「改正」案が具体化されようとするこのときに、ぜひ読んでおきたい本です。
【目次】
一 心と体が国に奪われる
二 能力主義を支えてきた特殊教育
三 加速する能力主義と進む管理
四 新しい能力主義を支える特別支援教育
五 教育基本法にみる能力主義
六 体験としての教育基本法
資料 教育年表
あとがき
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『障害児が学校へ入ってから』
障害児を普通学校へ・全国連絡会編
千書房発行 メディアクロス発売
A4版240頁
定価 本体1800円
「プールに入れてもらえないんです」「遠足に親もついてこいと言われるんです」
「この子はここにいるべきでない、私は何もできない、と担任が言うんです」
本来、 障害があろうがなかろうがどの子も等しく教育を受ける権利があり、世界の多くの国々でインクルーシブ教育が法制度として採用されています。
にもかかわらず、日本では障害児を分けたところで教育することを前提とした体制が作られ、それが正しいと信じ込んでいる文部科学省・教育委員会・学校が、「安全」や「発達」を理由に親子を苦しめます。それは「特別支援教育」なるものが施行されても、基本的に変わらないと考えられます。
普通学校の中でおきる困ったできごとにどう考え、対応したらよいのかについて、本書では、親、市民、教員、医者、学者、弁護士など全国連絡会にかかわる方々が、それぞれの立場から答えています。いろいろな見方があってもよいかと、なるべく一つの問題に複数の回答を用意しました。
【内 容】
〈第1部 学校に入ってからの悩みに答える〉
第1章 学校がきちんと受け入れない/就学相談をすすめられる/その子に「あった」教育環境が強制される/教科学習の場面、特にテストの時間で/行事から外される/教員が受け入れようとしない/お客様扱いをされる
第2章 クラスの中で起こること/子ども同士のトラブル/外に飛び出してしまう/子どもがパニックになってしまう/いじめの被害にあう/孤立してしまう
第3章 保護者が迷いやすいこと/保護者の中での孤立感/母親だけが孤立する/母親の役割を押しつけられる/障害の判定・認定を受けたい/点数をとれるようにしてほしい
第4章 法や制度の壁/「適切な」教育の場を勧められる/学校教育法施行令が壁になる/校長の権限はどこまで及ぶのか/施設・設備が整備されない/教材などへの配慮が不足している
第5章 付き添いや介助にかかわって/入学にあたって付き添いを条件にされる/保護者へ責任が転化される/身辺の介助をしてほしい/医療的ケアをしてほしい/子ども同士の交わりができない
第6章 地域とのかかわり合い/学童保育に入れてもらえない/習い事や補習をさせたい/地域との結びつきが薄い/高校へ進学したい/働く場がほしい
〈第2部 基本的に考える〉
〈資料〉
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『障害児が学校へはいるとき』
メディアクロス刊
定価 本体1600円
この本がそろそろできあがりそうだという二〇〇〇年の十一月初旬、文部省の「二十一世紀の特殊教育のあり方に関する調査研究協力者会議」の中間報告がだされた。
新聞報道によると「普通学級の門戸拡大」「普通学級選択を尊重」「普通学校就学柔軟に」などと、あたかもこれまでの就学指導体制が大きく変わるような書き方がされている。これはいいことだぞと思うと同時に、この本はいったいどうなんるんだ、役に立たなくなるかもしれない、とちょっとあせった。
しかし、その中間報告をくわしく見ていくうちに、就学指導体制はよくなるどころか、より強化されることになることを知らされた。
この本にでてくる文部省の通達三〇九号(4章Q13)や、学校教育法施行令二十二条の三(4章Q14)は、効力を失ったり、改正? されるかもしれないが、子どもたちを振り分ける実態はそのまま残される。
これまで、たくさんの「障害」をもった子どもたちが当り前のこととして、地域の学校に入っているのに、その実態やそこでの様々な取り組みにはいっさいふれていない。世界的なインクルージョンの動きには(ノーマライゼーションという言葉で)、初めに大きくふれ、あたかも「ノーマライゼーション」の方向でこの中間報告がなされているような雰囲気があるが、中身ではほとんど「ノーマライゼーション」については書かれていない。分離別学体制が当然の前提として、日本では何事もおきていないかのようにこの報告書は書かれている。
これで当分この本は使えそうだと、変な自信をもった。
「障害児が学校に入るとき」というブックレットがだされたのは、一九八八年のことであった。障害児を普通学校へ・全国連絡会の五冊目のブックレットとして発行された。数多いブックレットの中では人気の高い冊子のひとつであり、増刷もされた。
そのブックレットがほぼ完売されたことから、新たな「障害児が学校に入るとき」の出版の話がもちあがった。同じ版で増刷するという案もあったが、この際、新たに作ったらどうか、さらに一般の書店でも手に入るように単行本としたらどうかという方向で話が進んだ。
前回のイメージにとらわれず、全く新しい発想でということで、小俣、宮崎、片桐の三名が編集担当となった。さらに、編集を進める段階で、千書房の千田さんもメンバーに加わっていただいた。こうして、できあがるまでに何回もの編集のための話し合いをもち、連絡を取り合いつつ、作業は進められた。
宮崎さんには、障害をもつ子の親が入学のときにどんな悩みや心配をもつか、何が知りたいかを取材していただいた。小俣さんには、初期の段階で全体の構想についての提案をいただいた。千田さんには、これらの内容をどういう形で本にできるかの示唆をいただき、また文章や用語の整理、説明など最後の細かいつめのほとんどを担っていただいた。最終的に、宮崎さんを含む三人の親の体験と、Q&Aという形で、まとまることになった。体験を書くことを快く引き受けてくださった、宮崎さんと、竹内さん、白石さんにお礼を申し上げたい。
この三人三様の体験とQ&Aによって、障害児が地域の学校に入るときの課題のほとんどをとりあげることができたかと思う。
私たちが願っているのは、どんな人でも当り前にともに生き合える社会を生み出すことであり、そのためには、まず学校で「共に」を実現していきたいということである。残念ながら、最初に述べたように、文部省は相変わらず分離別学にこだわり続けている。この状況は何とか変えなければならない。
しかし、国の姿勢を変える方向は常に追求していかなければならないが、現状の中でそれが変わるのは、いろいろな子が当り前にそこにいることから始まるのではないかと思う。大変な道ではあるが、ともに歩み続けることができたらと考える。そのためにこの本が少しでも活用いただけたら、うれしい限りである。
最後に、この本の出版にあたり、千書房の千田さん、若杉さんに多大な力添えをいただいた。また、中央経済社社長の山本時男さんには、出版にかかわる物心両面での援助を、北村小夜さんには、4章「Q&A」についての細かいアドバイスをいただいた。この他、たくさんの方々の支えの中で出版にこぎつけることができた。皆さんに深く感謝したい。
二〇〇〇年十二月
障害児を普通学校へ・全国連絡会 運営委員 片桐 健司
この本をお読みになりたい方は、全国連絡会事務局までお問い合わせ下さい。
また、こんな本があるので是非紹介したいという方は、編集委員会までご相談下さい。
あいぴぃ~障害を持つ娘あいをとりまく普通学級でのすったもんだ
あいぴぃ編集委員会編著
千書房刊 定価1800円+税
『あいぴぃ』は、「ことばがない、歩けない」あいぴぃこと熊谷あいさんのことを知ってもらおうと、地域の小学校の普通学級入学とともに発行しはじめた熊谷家の家族新聞だ。あいさんが小学校一年生の1992年から、中学二年生で亡くなる1999年まで発行された。それを編集してできたのが、この本だ。
この本は、「学校からはじかれまい、地域でふつうに暮らしてゆきたいと願」ってきた共働き夫婦のしなやかでしたたかな奮闘の記録だ。
そういうと、決意の固い親であるかのようだが、あいさんの誕生の際の親としての心の揺れが率直に書かれている。あいさんは水頭症で生まれ、足の指が6本あった。可能性としてあり得ることは知っていたが、いざそうなってみると「背筋が寒くなり、頭はボーッと」した。しかし、あいさん自身の生きる意欲と医者や学校の差別的対応によって親は鍛えられていく。決してドラマチックではないけれど、この過程こそがこの本の眼目である。
どんな障害があろうと、ふつうにみんなが行く学校で、同じ地域の子どもたちのなかで我が子を育てたいという親のごくふつうの願いを通すには、どれほどのエネルギーがいり、そしてその願いを市教委や学校はいかなるやり方でつぶしにかかるかを、余すところなく教えてくれる。
あいさんが一年生のころ、あいさんの両親も学校もぴりぴりしていた。しかしそうした大人たちの緊張関係をよそに、あいさんのまわりには少しずつ友だちの輪ができはじめる。この友だちの輪があいさんの両親の最大のエネルギーの源になってゆく。子どもたちのあいさんに接するさりげなさ、率直さ、子どもたちってすごい、と。そうした輪のなかで、あいさんはゆっくりと着実に、いまの学校の評価では評価されない成長を遂げてゆく。
そして二年生からは少しずつ学校との緊張関係、対立関係が緩和してゆく。その一つの要因は、あいさんが着実に学校の一員としての地位を築いてきたことにある。そしてあいさんのご両親は、学校にたいして、あいさんを「学校ぐるみで受けとめてほしい」とつねに主張しながらも、臨機応変に学校に協力してきたことにあるようだ。そして遠足の付添でも、この機を逃さず、ほかの子どもたちや学校の先生たちとの信頼関係づくりに励む。
「……今の学校に言いたいことはたくさんありますが、ダメだダメだからはなにも始まりません。子どもたちが、学校があいを受け入れてくれた、ここを原点にしてゆけば、問題や困難を学校とともに乗り越えてゆけるのではないか、そうあってほしいと『あいぴぃ』編集方針は立てられていったように思います。……」
それでも、あいさんの両親は痛感している。少しずつ訪れてきた平穏さも、分離が原則の制度のもとでは、微妙なバランスのうえに成り立つ危ういものでしかないことを。そして学年が上がるにつれて、授業のすべてには参加できず、「お客様」にされているあいさんの学校での不本意な時間に。
けれども当時の、そしていまの学校教育制度、学校行政のなかでは、これが精一杯というものだろう。地域とは縁が切れてしまうお仕着せサポートのある養護学校と、地域で生きる人間関係の豊かさはあるけれど授業では、基本的にノーサポートで「お客様」にされてしまう普通学校。そんな原則分離の教育制度の「オカシサ」が、あらためてこの本によって思い知らされる。
真に残念だが、あいさんの突然の「死」で『あいぴぃ』は終わってしまう。だが、あいさんの物語は決して終わりではない。あいさんは「与えられるだけの存在」に見えながら、親をはじめ出会った様々な人々をひきつけてきたのは、逆に多くのものを与え続けていたからである。その人間としての存在の普遍性のなかに、また私たちもいることに思いいたすとき、あたらしい物語が始まる。
その一つが、姉・そら知さんの成長の物語だ。『あいぴぃ』の随所に彼女のイラストとマンガが年代順にのっている。これを追うのも実に楽しい。(そら知さんは、今年大学1年生になった。)
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原則統合をもとめて
「北海道・障害児普通学級入級訴訟」を再考する
古川清治著
千書房刊 上製 A5判 304頁
定価4,500円+税
一九九三年一〇月二六日の旭川地裁判決は、車いすを使用する山崎恵さんと親が「普通学級で共に学ぶこと」を選ぶ学級選択権を否定した。判決理由は「通常の義務教育学校は明治以来、極端な個人差を持つ者は就学して来ないのが前提だ」というものだった。札幌高裁判決は翌年五月二四日、その日は奇しくも子どもの権利条約が日本で発効した二日後のことであった。国際的な教育の流れは、インクルーシブ教育などへ動き出していたが、札幌高裁はそうした情勢を無視するかたちで、山崎さんの控訴を棄却した。これは、四日前の五月二〇日に旧文部省が「子どもの権利条約の批准にあたって国内法の改正は必要ない」とした通知と見事に符合するものであった。
「北海道・障害児普通学級入級訴訟」は義務教育において「普通学級で共に学ぶこと」を選ぶ学級選択権をもとめておこされた裁判の唯一の判例であり、第4部には判決文の全文が掲載されている。
本書では、日本における普通教育はそもそも分離を原則としており、そこには紛れもなく排除の論理が貫かれていることを指摘している。その一方で、共生共育を求めてきた側の間でも、根本的な問題解決へ向かっていくような議論が展開されてこなかったと自戒する。各学校で障害児が個別的・例外的に普通学級に入らざるを得なかった状況を、多様な視点から理論的に総括し、その上で、文部科学省が推し進めようとしている「特別支援教育」こそがインクルーシブ教育を骨抜きにするものであることを明示していく。自身障害者の親であり、この裁判闘争に深く関わった筆者が日本での原則統合実現に向けた条件をさぐっていく話題作だ。
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金井康治君は12歳
ぼくも弟や地域の友だちと一緒の学校に行きたい。
脳性マヒの少年と両親の心からの叫びが、教育行政の厚い壁に囲まれて4年余り。
養護学校義務化以降、「身障児」と「健常児」の分離がいっそうおしすすめられる中で、統合教育へのたたかいの象徴的存在ともなった<康ちゃん>のフォト・メッセージ。
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どうしたら障害児も同じ教室でいっしょに勉強できるかな?
現場の教員たちの具体的な取り組み、実践を紹介します。
国語、算数などの教科、行事、テスト、学級つくり・・・。
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「分けた側の不幸は計り知れません」
「いっしょがいいならなぜ分けた」
「戦争は教室から始まる」 北村小夜と出会った人たちの、小夜さんから言われた心にのこる言葉を集めました。
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私の心に刺さったことばは、日常の会話の中にありました。
周りの方たちとの何気ない会話や訴え、そしてふともれたつぶやきにありました。
顔を合わせ、声を聞き、生き遣いを感じる中で発せられたことばに、
私の心が ・・・揺らぎ ・・・癒され ・・・励まされ ・・・打たれ ・・・動かされ
私の心に ・・・刺さり ・・・残った のでした。
そして、今でも忘れられないことばとなっています。
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