国連勧告が規定するインクルーシブ教育の実現を求めて ~障害児を普通学校へ・全国連絡会 事務局長  高木千恵子

2023年は、国連から出された総括所見を全国連の取り組みとするために、インクルーシブ教育を改めて捉えなおすことを学びました。医学モデルから社会モデルへそして人権モデルへといわれ、私たちは人権モデルを理解したつもりでいただけなのではないのかと思いました。障害とは人権侵害が生じている状態であると、広くとらえ直す必要が生じてきたと、大谷恭子さんからの提起がありました。権利委員会からも、締約国(日本)が条約を十分に理解していない・義務を遵守していないと指摘されています。

権利委員会は、「教育分野において、インクルージョンの適切な情報が提供されない場合、障害者は自らエクスクルージョン(排除・隔離)を選択するだろう。なぜなら実際に他の選択肢がなかったり、他の選択肢があることを障害者は知らなかったりするからである」「特別支援教育を望む子や親が増えているのは、地域の学校で学ぶ情報が届いていないから」だというのです。

どの子も地域の学校で共に学び共に育つことを求める私たち全国連も、国連勧告を受けて、再度インクルーシブ教育の実現に向けた取り組みが必要となってきていると思います。

総会の場で、こうした多くの課題を皆さんとじっくりと意見交換したいと思っています。次の世代への引き継ぎの課題、デジタル社会のなかでの相談活動も新たな課題です。

多くの皆さんに参加を呼びかけます。顔を合わせ、声を聞き、意見を交わしましょう。詳細は活動方針をご覧ください。

http://japaninclusiveeducation.org/2024generalassembly