今年度の就学相談状況 (会報2026年4月号より)

東京都・運営委員  片桐健司

 この会報でときどきは今年の相談の状況をお伝えしてきましたが、年度末が過ぎたところで、あらためて1年間のまとめの報告をしたいと思います。

 小学校の就学の相談については、以前と比べると数的には少なくなったという気がします。特に「普通学級に入りたい」という方の相談は少なかったです。相談で多かったのは、「地域の支援学級に入りたいと思っているが、就学相談を受けたら特別支援学校と言われた。どうしたらよいか」というものでした。結果としてはそのほとんどは希望通り特別支援学級に入れています。とにかく、「希望を変えなければ最後には希望通りになるからがんばってほしい」と伝えました。

 かなりしつこく特別支援学校を勧められていた人もいました。市教委の担当から何度も連絡がきて、1月末まで結論が出なかったという話でしたが、特別支援学校には行かないと言い続けたことで最終的には、その方も特別支援学級に決まりました。
 本来1月末までに教委が出さなければいけない就学通知書をなかなか出さずに親を不安にさせる例もありました。市教委の担当は希望どおりでいいと言っているのに、就学通知がこないことでぎりぎりまで心配されていました。

 初めから普通学級を希望されている方からも何人かから連絡がありました。どちらかというと普通学級にしようか、特別支援学級にしようか迷いながら、全国連に相談という方が多かったです。「たとえ普通学級との交流があっても分けられてしまうよりはみんなといっしょがいい」という話をして、気持ちを決めた方もいました。
 最初から普通学級でと決めて、でもなかなか教委や学校の対応がきつくてという相談もありました。3月号の相談コーナーで紹介しましたが、周りから否定的な話ばかりされ、普通学級は無理かとあきらめようとされていました。学校はだれでも入れるところでなければいけないという話を何度も繰り返し、毎日のように電話やメールでその方とは連絡をとりあいました。地元に全国連の会員も少なく、東京から遠かったので応援に行くのも難しかったのですが、必要があればそちらに行って学校や教委と話すと伝えていました。その方は不安を抱えながらも希望は変えず、普通学級入学が決まりました。入学後もみんなで支えていかなければと思います。

 中学入学でもいくつか相談がありました。これは9月ごろの会報でも書きましたが、ホームページを見て相談されてきた方で、小学校(普通学級)から中学校に進むのにこのままでは中学校は無理だ
と言われ精神的に参っているというものでした。こちらでも何とかしなければと何回か連絡をとったのですが、こちらの返信メールが届いていないようで、とうとう相談できませんでした。その方からの返信を求めるメールがきても、電話番号などの連絡先がわからず、連絡のとりようがなくてどうなったか心配しています。
 小学校の支援学級から中学校の普通学級に入りたいという相談もありました。この方は、周りに支援してくださる方々がいて、中学入学にあたっての要望書も用意されていました。「普通学級に入ることは、当然の権利なのでよろしくお願いします。中学に入ってからは、障害があっても、学校生活で子どもが困らないようにしっかり配慮してほしい」とその要望書には書いてあり、教委や学校も要望を受け入れて、何の問題もなく中学普通学級入学が決まりました。

 今は、障害者権利条約や障害者基本法で普通学級入学は保障されているので、自信をもって希望すれば普通学級への就学は可能です。ただ就学後、配慮がどの程度されるかは微妙なので、しっかり取
り組むことが大事です。大切なことは、遠慮せず堂々と子どもが安心して有意義な学校生活ができることが保障されるように伝えていくことだと思います。

 入学された皆さん、入学おめでとうございます。入学後もいろいろ課題はあると思いますが、全国連絡会と連絡をとりあって子どもたちが楽しく学校生活ができるように進みましょう。