お悩み相談Q&A 卒業行事に参加させられなかったのですが… (会報2026年4月号より)

東京都・運営委員 片桐健司

〈相談〉 小学校低学年です。「発達障害」と言われています。先日、6年生を送る会という全校行事で子どもが参加させられないということがありました。「練習をしないと参加させない」と子どもには言っていたということですが、練習の仕方はともかく、練習に参加しないということはなかったようで、本当に参加させられないとは思いませんでした。当日、参加できなくて子どもはがっかりしていました。他の子どもに何かすると困る、舞台から落ちたら危ないなど安全を考えて不参加にしたと
いうのが学校の説明でしたが、こういうことがあってよいのでしょうか。学校にはどう話したらよいでしょう。

〈お答え〉 こういうことはあってはいけません。本人が参加したくないというならともかく、参加したいと思っているのに参加させないというのは、子どもの教育を受ける権利、学ぶ権利を奪っているわけですから、ゆるせない行為です。授業中に先生の言うことを聞かないとか、うるさいとかいう理由で教室の外に子どもを出すことは禁止されています。行事に参加させないのもこれと同じです。

 確かに、子どもによっては何かの行事に参加するための練習で、ふざけたり、反抗的になったりすることはよくあります。そんなとき、その行事の意味などをよく分かるように話したり、意欲的に参加するように子どもを導くのが「指導」であり、学校の仕事です。行事とは、できあがりを良く見せるとか、感動を生むとかありますが、参加するまでの練習の過程で子どもたちがさまざまなことを学び育っていくことにその大切さがあると思います。「練習しなかったら出させない」という言い方に問題はありますが、そう言ったとしても本当に参加させないというのはありえないですね。お話を聞けばそんなに危ないことをする子どもでもないのに「安全」を理由としたのは、とってつけた言い訳に過ぎません。たとえ、多少そういう心配のある子にしても先生方の配慮で安全性を確保して参加させなければいけません。参加させられなかったお子さんは、本当に傷ついたと思います。

 この学校は、「障害」に対する偏見が強いようですね。「障害」児は危険だ、排除してよいという差別意識があるように思います。きちんと学校と向き合っておかしいところを伝えることが大切です。すでにすんでしまったことなので、今から参加させるというわけにはいきませんが、できれば子どもへ謝罪をしてもらい、今後、こういうことが(他の子どもに対しても)ないように伝えたいですね。